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身をもって体験した、当時のバブルぶり

ネットバブルの例を最後に紹介しよう。フレックスファームという会社は、iモードをけじめとした携帯コンテンツを、他のキャリア(NTTドコモをはじめとした通信会社のこと)の仕様に自動変換するx‐Servletというシステムを開発していた、技術色の強いネット企業だった。当時は、iモード旋風が吹き荒れていたこともあって、携帯電話に関連した技術系のネット企業というだけで、注目度も他のネット企業より高かったことをはっきりと覚えている。私は当時、取締役の一人として経営に携わっていたが、出資を目的とした、国内外を問わないベンチャーキャピタル、銀行、証券会社、商社、米国のネット企業などの対応に追われる毎日が続いていた。ネット企業というだけで人とお金が流れ込んでくる、今では考えられない異常な状況。そして、そんな異常な状況は、人の心をいつの間にかおかしくしてしまう。今になって思い返してみると赤面したくなるほど信じられない話だが、当時は私を含めた経営陣の間で、株式を公開したときに株価がいくらつくかを真剣に議論していたほどだ。誰もがおかしくなりかけていたのに、本人たちはそれにまったく気がつかない。それがネットバブルの恐ろしさだ。ところが、そのネットバブルも突然終わりを迎える。それもあっという間に。

どんどん自由なコミュニケーションが広がる

英語以外の言葉を使えるようにしたということで、国際化のリーダーシップの面では、日本のソフトウェア技術・ソフトウェア産業の功績は非常に大きかったと思います。本当のことを言うと最初のうち、私は違った考えをもっていました。コンピュータ・ネットワークというのは研究者のためのネットワークだ、研究者は英語が読み書きできるから、英語だけが使えればよいと思っていた。コンピュータでの言葉は全部英語にしてしまえというくらいに、私自身が思っていたのです。でも、ネットワークをはじめてすぐ、自由なコミュニケーションのためには研究者のあいだでも、日本語のほうが断然よいということがわかりました。英語では、なかなかコミュニケーションが発展しませんでした。もちろん、そもそも電子メールでのコミュニケーションに慣れていなかったせいもあったとは思いますが、実際に日本語を使ってみたらどんどん自由なコミュニケーションが広がることがわかりました。

究極の成果報酬のしくみ

成果報酬型広告の典型は、やはりP4Pの「アフィリエイトプログラム(アフィリエイト)」に見ることができる。アマゾン・ドット・コムの「アソシエイト・プログラム」が最初のモデルとされるアフィリエイトについては説明するまでもないだろう。ウェブサイトやブログ上に広告主の製品・サービスのリンクが貼られ、そのサイトの訪問者が製品・サービスのリンクをたどり、それを購入したりクリックしたりした場合、報酬として売り上げの一定額を支払うというしくみである。ウェブサイトやブログが広告媒体という点では迦常のeコマースのモデルと似ているが、広告媒体主の多くは、「アフィリエイター」などと呼ばれる個人である点が違っている。つまりアフィリエイトとは、なんでもありの具だくさんのポータルサイトとは対極に位置し、単機能の個々人がネットワークのあちこちに分散したまま広告媒体として機能して、売れたら(クリックしたら)支払いが発生するという、究極の成果報酬のしくみということになる。


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