現代人は日に何度となく鏡を見る。肌の状態に関心が高く、化粧品による手入れにも熱心である。しかし、その関心は皮膚の表面だけのことにとどまり、皮膚は体の1部であって、生きた存在だということが忘れられてはいないだろうか。皮膚は、心臓や肺などと同じように、複雑なしくみをもち、体を健康に保つうえで重要な働きをしている臓器の1つである。実際、大きさからいえば皮膚は人体における最大の臓器である。すべての皮膚を平らにばせばその面積は大人で平均約1.6平方メートルといわれる。
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重さは体重の約8%である。体重50kgの女性であれば皮膚の重さは約4kgほどになる。動物の毛皮がズシリと重たいように、人間の「皮」もかなり重いのである。ただし、手の甲の皮膚をつまみあげてみればわかるように、皮膚というのは非常に薄い。皮膚の厚さは平均1.4?(皮下組織をのぞく、表皮と真皮の厚さ)で、最も薄いまぶたの皮膚などは薄紙をふれるようである。私たちの体の表面はこの薄い1枚の皮ですっぽり包まれているわけだが、それは身につける衣服などとはちがって、皮膚だけが独立したものではない。つまり皮膚は生きている。したがって、体が全体として健康でなければ皮膚が生き生きしてはりのあるものにならない。